追加工事が必要な家具の特徴は？取付式カップボードや食器棚で変わるキッチン収納

取付式カップボードの魅力とメリット

取付式カップボードは、キッチンの壁面や床に直接固定する収納家具で、以下のような特徴と利点があります。

まず、キッチンとデザインを統一できる点が挙げられます。オプション工事で設置する場合、キッチンと同じメーカーのカップボードを選ぶことで、統一感のある空間を演出できます。

次に、収納力の向上です。食器や調理器具、家電製品などを効率的に収納でき、キッチン全体がすっきりとした印象になります。

さらに、空間の有効活用も可能です。天井までの高さを活かした設計により、デッドスペースを減らし、収納スペースを最大限に活用できます。

また、地震時の安全性も高まります。壁や床にしっかりと固定されているため、地震の際に倒れるリスクが低く、安心して使用できます。

新築や中古の一戸建て、マンションなど、さまざまな住宅において、取付式カップボードは設置可能です。特に新築時にオプションとして設置することで、入居時から快適なキッチン環境を整えることができます。

以下に、取付式カップボードの主なメリットをまとめました。

取付式カップボードは、キッチンの機能性と美観を高めるための有効な手段です。新築や中古の一戸建て、マンションなど、さまざまな住宅に適しており、設置を検討する価値があります。

取付式カップボードの選び方とポイント

取付式カップボードは、キッチンの収納力を高め、空間を有効活用するための重要なアイテムです。適切なカップボードを選ぶことで、使い勝手が向上し、キッチン全体の雰囲気も整います。以下に、選び方のポイントを詳しく解説します。

1. サイズの選定

まず、設置スペースの寸法を正確に測定し、カップボードのサイズを決定します。特に、カウンター上に置く予定のキッチン家電のサイズを考慮することが重要です。以下に、一般的なキッチン家電のサイズを示します。

これらのサイズを参考に、必要なカップボードの幅や奥行きを決定しましょう。一般的には、幅180cm、奥行45cmのカップボードが多く採用されていますが、家電の種類や数に応じて調整が必要です。

2. デザインと素材の選定

カップボードのデザインや素材は、キッチン全体の雰囲気に大きく影響します。以下に、主な素材の特徴を示します。

• メラミン樹脂：耐水性、耐熱性、耐摩耗性に優れ、デザインが豊富で比較的安価です。ただし、本物の木材と比較すると質感が劣る場合があります。
• ステンレス：耐久性、耐水性、耐熱性、耐錆性に優れていますが、キズや水垢が目立ちやすく、無機質な印象を与えることがあります。
• 木材：温かみがあり、自然な風合いを楽しめますが、水や汚れに弱い点に注意が必要です。
• 人工大理石：耐水性に優れ、水垢が目立ちにくいですが、熱に弱く、耐久性にやや劣る場合があります。

キッチンのインテリアや他の家具との調和を考慮し、適切なデザインと素材を選びましょう。

3. キッチンレイアウトと既存家具との調和

カップボードを選ぶ際、キッチンのレイアウトや既存の家具との調和も重要です。動線を考慮し、調理や片付けがスムーズに行える配置を心掛けましょう。また、扉の開閉方式（開き戸、引き戸、オープンタイプ）も使い勝手に影響します。例えば、引き戸はスペースを取らず、地震時にも安全性が高いとされています。

4. 耐久性とメンテナンス性の重視

カップボードは日常的に使用するため、耐久性やメンテナンス性も重要なポイントです。耐水性や耐熱性に優れた素材を選ぶことで、長期間にわたり美しい状態を保つことができます。また、汚れが付きにくく、掃除がしやすいデザインを選ぶことで、日々の手入れが楽になります。

以上のポイントを参考に、取付式カップボードを選ぶことで、快適で機能的なキッチン空間を実現できます。

取付式カップボードの設置に伴う追加工事の流れと注意点

取付式カップボードを設置する際、追加工事が必要となる場合があります。ここでは、設置前の準備作業や必要な下地工事、電源や配線工事などの追加工事の内容と費用の目安、工事期間や施工時の注意点、施工業者選びのポイントについて詳しく解説します。

まず、設置前の準備作業として、現地調査が重要です。設置場所の寸法や壁の材質、既存の配線状況を確認し、必要な工事内容を把握します。特に、壁の強度が不足している場合は、下地補強工事が必要となります。これにより、カップボードの安全な取り付けが可能となります。

次に、電源や配線工事についてです。カップボードに電子レンジやオーブントースターなどの家電を収納する場合、専用の電源回路を新設することが推奨されます。既存のコンセントに複数の高出力家電を接続すると、ブレーカーが落ちる原因となるためです。専用電源回路の新規配線工事の費用は、37,400円（税込）からとなっています。

また、既存の食器棚を撤去・処分する場合、その費用も考慮する必要があります。幅1,200mmまでの食器棚の解体撤去処分費は22,000円（税込）、幅1,800mmまでの場合は33,000円（税込）となっています。

工事期間については、カップボードは受注生産品であるため、正式注文から約3週間の納期がかかります。工事日当日は、朝9時から夕方18時までの時間を要することが多いため、スケジュール調整が必要です。

施工時の注意点として、新築マンションの一斉引き渡し直後の週末は、引っ越しが集中し、工事業者の駐車場が使用できなかったり、エレベーターの使用制限がかかることがあります。そのため、マンション管理会社へ事前確認を行うことが重要です。

施工業者選びのポイントとして、以下の点が挙げられます。

これらのポイントを押さえることで、安心して取付式カップボードの設置工事を進めることができます。

取付式カップボード設置後のメンテナンスと長持ちさせるコツ

取付式カップボードは、キッチンの収納力を高め、空間を有効活用するための重要な家具です。設置後の適切なメンテナンスを行うことで、長期間にわたり美しさと機能性を維持できます。以下に、日常的なお手入れ方法や長持ちさせるためのポイントをご紹介します。

まず、日常的な清掃が重要です。カップボードの表面は、乾いた柔らかい布で優しく拭き取ることをおすすめします。汚れがひどい場合は、薄めた中性洗剤を布やスポンジに含ませて拭き取り、その後、水拭きと乾拭きを行ってください。特に油や調味料の汚れは放置すると変色やサビの原因となるため、早めの対応が必要です。

次に、経年劣化を防ぐための注意点として、湿気や直射日光を避けることが挙げられます。カップボードの設置場所は、湿度が高すぎず、直射日光が当たらない場所を選ぶと良いでしょう。また、重い物を一箇所に集中して置かないようにし、均等に荷重を分散させることで、棚板のたわみや変形を防ぐことができます。

定期的な点検も重要です。扉の開閉がスムーズか、ヒンジや取っ手に緩みがないかを確認し、必要に応じて調整や締め直しを行ってください。これにより、日常の使い勝手が向上し、故障の予防にもつながります。

以下に、カップボードのメンテナンスポイントを表にまとめました。

これらのメンテナンスを継続的に行うことで、取付式カップボードを長持ちさせ、快適なキッチン空間を維持することができます。日々のお手入れを習慣化し、大切な家具を末永くご愛用ください。

まとめ

取付式カップボードは、キッチン収納の効率を高め、毎日の暮らしをより快適にしてくれる家具のひとつです。新築や中古一戸建て、マンションいずれにも適しており、サイズや素材、デザインの選択によって空間に馴染むものを見つけることが可能です。設置には追加工事や下地の確認などが必要ですが、正しい手順と注意事項を守ることで安心して導入できます。設置後も定期的な点検や清掃で長く美しく使い続けることができるでしょう。暮らしの質を高める選択として、取付式カップボードの導入を検討されてはいかがでしょうか。