不動産売却で親族間売買を検討中の方へ!注意点と安全に進めるためのポイントを解説の画像

不動産売却で親族間売買を検討中の方へ!注意点と安全に進めるためのポイントを解説

伊藤 聡一郎

筆者 伊藤 聡一郎

不動産キャリア10年

人生に一度の大きな買い物お任せください!ストレスのない取引を心掛け、安心してマイホーム購入のお手伝いをさせて頂きます。 
地元密着でご紹介しておりますので急なご案内、夜間対応、休日対応など対応させて頂いております。
弊社は一人ひとりのお客様と真剣に向き合い、接しております。その為、マニュアル化が進んでいる大手不動産会社ではご相談できない事案や、どんなご相談にも柔軟に対応させて頂きます。


親族間での不動産売却や親族間売買は、相続や資産整理の一環として検討されることが多い一方で、税金や手続きの面で思わぬ落とし穴が潜んでいます。
特に、不動産の売却価格と相場のバランスを誤ると、みなし贈与として扱われ、想定外の税負担が発生するおそれがあります。
また、親族同士だからこそ、後になってからトラブルになりやすいポイントも少なくありません。
そこで本記事では、不動産売却と親族間売買の基本から、税金・住宅ローン・相続への影響まで、押さえておきたい注意点を分かりやすく整理しました。
これから親族間で不動産売却を検討している方が、安全かつ公平な取引を進めるための参考にしてください。

不動産売却と親族間売買の基本理解


親族間売買とは、親子や兄弟姉妹などの親族同士で不動産を売買することをいいます。
一般の不動産売却と同じく売買契約を結び、対価として金銭を支払う点は共通ですが、当事者が親族であるため価格や条件を柔軟に決めやすい特徴があります。
一方で、税務署から取引価格の妥当性を慎重に見られやすく、贈与とみなされるおそれがあることが大きな違いです。
このため、通常の売却以上に事前の準備や専門的な確認が重要になります。

そもそも「親族」とは、民法上は配偶者のほか、血のつながりのある者や婚姻によって生じた姻族を含むとされています。
また税法では、相続税や贈与税の計算において、同居か別居か、生計を一にしているかどうかで取り扱いが分かれる場合があります。
したがって、同じ親族であっても、民法と税法で範囲や評価が異なることを理解しておく必要があります。
この違いを踏まえないまま取引を進めると、思わぬ税負担や後日の紛争につながるおそれがあります。

親族間売買が選ばれる場面としては、子どもが現在住んでいる住宅を親から買い取りたい場合や、兄弟のうち誰かが実家を取得して住み続けたい場合などがあります。
また、将来の相続を見据えて、あらかじめ持ち分を整理しておきたいと考えるケースも少なくありません。
しかし、他の親族との公平感や、売買価格が適正かどうかという問題が生じやすく、感情面の対立に発展することもあります。
そのため、取引の目的や価格の根拠を明確にし、関係者への説明や合意形成を意識することが大切です。

項目 一般の不動産売却 親族間売買
取引相手 第三者の買主 親子・兄弟姉妹など親族
価格の決め方 市場相場を基準 市場相場との差が問題
主な注意点 契約条件と引渡し管理 税務上の評価と贈与認定

親族間で不動産売却する際の税金と「みなし贈与」


親族間売買では、周辺の売買事例や公的な評価額と比較して、著しく低い価格で売却すると「みなし贈与」と判断されるおそれがあります。
特に、相場価格との差額が大きい場合には、売買代金の一部が贈与とみなされ、贈与税の課税対象となる可能性があります。
また、形式上は売買契約であっても、実態として無償または大幅な値引きと判断されれば、税務上は贈与と扱われる点に注意が必要です。
このため、親族間であっても、客観的な根拠に基づいた価格設定を行うことが重要になります。

親族間での不動産売却では、主に贈与税・譲渡所得税・不動産取得税が関係してきます。
贈与税は、相場よりも著しく低い価格で譲り受けた買主側に課される可能性があり、基礎控除額を超えると申告と納税が必要になります。
一方、売主側には、売却益が出た場合に譲渡所得税がかかり、所有期間によって税率が異なる点にも留意しなければなりません。
さらに、買主側は不動産取得税や登録免許税などの地方税・国税も負担することになるため、全体としてどの程度の税負担になるのか事前に整理しておくことが大切です。

みなし贈与を避けるためには、まず周辺の取引事例や公的な評価額などを参考に、客観的に説明できる売買価格を設定することが重要です。
そのうえで、売買価格の妥当性や必要な税務申告の有無について、税理士などの専門家に事前に確認すると安心です。
また、売買契約書には、代金額や支払条件を明確に記載し、実際の金銭の授受を通帳の記録などで残しておくことも、有償取引であることを示すうえで役立ちます。
こうした準備を行うことで、後から税務署から指摘を受けるリスクを抑えることにつながります。

項目 確認すべき内容 注意点
売買価格 相場や評価額との比較 極端な値引きの回避
関係する税金 贈与税・譲渡所得税など 申告期限と税率の確認
証拠書類 契約書・通帳の記録 実際の金銭授受の立証

親族間売買ならではの手続き・住宅ローンの注意点


親族間で不動産を売買する場合でも、売買契約書の作成や登記申請などの基本的な流れは一般の売買取引と同様です。
ただし、取引価格が適正か、実際に代金が支払われているかなど、形式と実態の両方が重視されます。
売買契約書には、物件の特定、売買代金、支払い方法、引渡し時期、契約不適合責任の取り決めなどを明確に記載する必要があります。
さらに、登記申請では登録免許税の算定基礎となる価格や必要書類に不備がないか事前に確認しておくことが重要です。

次に、住宅ローンの利用については、親族間売買であること自体が審査上の注目点になります。
金融機関は、売買価格が周辺の相場と大きく乖離していないか、資金の流れが明確か、形式的な名義変更ではないかなどを慎重に確認します。
そのため、事前に不動産の評価額や資金計画を整理し、売買の経緯や目的を説明できるようにしておくことが大切です。
また、親族間売買では、一部の金融機関で通常より自己資金割合を多く求められる場合があるため、余裕を持った資金準備が望まれます。

支払い方法については、現金一括払い、金融機関の住宅ローン利用、親族間での分割払いなど、いくつかの選択肢があります。
現金一括払いは手続きが比較的簡潔ですが、高額資金の出所について税務上の確認を受ける可能性があります。
親族間での分割払いは柔軟に取り決めやすい一方で、返済条件が曖昧だと、将来の未払いトラブルや相続人間の争いにつながるおそれがあります。
そのため、どの支払い方法を選ぶ場合でも、金額、支払期日、利息の有無などを文書で取り決め、通帳記録などで客観的に残しておくことが重要です。

手続き項目 主な確認ポイント 見落としがちなリスク
売買契約書作成 価格・支払条件の明記 口約束による代金トラブル
登記申請 必要書類と税額の確認 登記漏れによる権利不安定
住宅ローン利用 相場と価格の妥当性 審査否決や融資額減少
分割払いの合意 返済条件の書面化 支払遅延と親族間紛争

相続・将来トラブルを避けるための親族間売買の進め方


親族間で不動産を売買するときは、将来の相続を踏まえて、早い段階から関係する親族に事情を説明することが大切です。
とくに、将来の相続人となり得る人にとって、不動産がどのような価格で誰に渡るのかは、相続分の受け止め方に直結します。
そのため、売買価格の根拠や今後の相続全体の方針を、できるだけ具体的に共有し、誤解を生まないようにしておくことが重要です。
口頭だけでなく、話し合いの内容を簡単なメモにして残しておくと、のちのトラブル予防にもつながります。

次に、名義変更や持分の調整を、将来の相続手続きとどのように結び付けるかを整理しておくことが欠かせません。
不動産の名義人を誰にするのか、共有名義とするのか単独名義とするのかによって、相続開始後の遺産分割協議の負担は大きく変わります。
また、親族間売買に合わせて持分割合を変更する場合は、売買代金の授受や契約内容を明確にし、贈与と受け取られないよう、税務上の影響も確認しておく必要があります。
不動産登記の内容は、相続人全員の権利関係の出発点になるため、慎重に設計することが望ましいです。

親族間売買を安全に進めるには、不動産会社に対して、単に価格査定だけでなく、相続や税金、将来の売却のしやすさまで含めた相談を行うことが有効です。
具体的には、周辺相場を踏まえた適正な売買価格の検討、契約条件の整理、登記申請に必要な書類の確認などを依頼すると安心です。
あわせて、相続人間の合意形成がどの程度進んでいるか、将来の住み替えや資金計画をどのように考えているかなども共有すると、より実情に合った提案を受けやすくなります。
こうした準備を行うことで、親族間売買をきっかけとした相続トラブルを、事前に大きく減らすことができます。

場面 確認すべきポイント トラブル予防の工夫
事前説明の段階 売買理由と価格根拠の共有 家族会議の開催と議事メモ
名義変更の検討 単独名義か共有名義か 将来の相続手続きの見通し
不動産会社への相談 相場と税務上の影響 契約内容と必要書類の整理

まとめ

親族間売買は、相続や資産整理に役立つ一方で、税金や手続きで思わぬリスクを抱えやすい取引です。
特に「みなし贈与」と判断されない価格設定や、住宅ローン審査への影響、将来の相続人との公平性など、事前に確認すべき点が多くあります。
当社では、親族間売買の全体像を整理しながら、お客様ごとの事情に合わせた進め方をご提案しています。
親族間での不動産売却をお考えの方は、トラブルを防ぐためにも、まずはお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら